介護の現実

私の祖父が認知症です。

 

最初に、あれ?おかしいなと思い始めたのは
どこに何を置いたか忘れる、約束が守れない、予約がとれないなどで
次第に発言がちんぷんかんぷんになっていきました。

 

認知症を疑い病院に連れていくと、やはり認知症であると診断されました。
それは二年前の出来事でした。

 

私たち家族は祖父とは同じ市内ですが少し離れたところに暮らしていました。
祖父は祖母と二人暮らしです。
ちなみに母方の祖父です。
家族としてはやはり慣れ親しんだ環境で生活してほしいという思いもあり、
年老いた祖母が祖父の介護をしていました。
そして時々、母や私が様子を見に行くと言う生活を続けていました。

 

しかし去年から(もちろん以前から徐々に)進行が進み、
近所でわけのわからないことを言ったり、お金がなくなった・犯人は〇〇だとか
周りに迷惑をかける発言・行動が増えました。
そして夜になって一人で勝手に外に出て行って、近所の方に保護されるという事がありました。
さすがに、祖母一人では対応できなくなりました。
私の母もまだ仕事をしていますし、父方の祖父母も体調があまりよくありません。
なので、認知症の祖父にばかり目を向けるのも難しい状況でした。
母の負担・祖母の負担等を考慮したうえで、老人ホームを利用することになりました。

 

私はおさない頃からおじいちゃんっこだったので、今現在の祖父を見ると悲しくなります。
私の顔を忘れていた時は結構ショックでしたが、幼少時代の私の事は覚えているらしく
私のおさない頃の写真を見て「これ、〇〇(私の名前)って言うんや。孫娘なんや。」と言っていたそうです。

 

祖父は特別養護老人ホームに入所しました。
人見知りで少し頑固なところがあり、他の方々と集団生活できるか不安でしたが、
本人は状況がよくわかっていないようで、案外けろっと生活していました。

 

最初は、老人ホームに入所させるなんて、薄情だとか、祖父を見捨てているんじゃないかとも考え
家族でもかなり悩みました。
しかし、精神的・身体的にも周りが限界に来ていた事、特に年老いた祖母にとってはかなりの負担であったため
決意しました。

 

しかし、祖父が入所してからの方が、気持ちが楽になり、心に余裕ができたことで心が優しくなった気がします。
それに、そういった施設であれば入浴や食事のサービスもあります。
個人で家で介護をするのは一人がつきっきりにならないといけないので、とても大変でした。
なのでどちらかというと入所してからの方が家族は円満になったとも思っています。

 

予防というのは、どうすればわかりませんが、施設では歌を歌ったり、頭の体操やリハビリをしたりとやることがあるので
一日中家でボーっとしていなくてもよく、何より家族の負担が減りました。

 

案外距離をおいて接した方が、心が穏やかでいられるかもしれません。
今後も祖父の生活状況を見守っていきたいと思っています。